家族葬専用式場つむぎ小原田の紺野有那と申します。
この度お見送りのお手伝いをさせていただいた故人様のお話です。
故人様は矢沢永吉さんの大ファンであり、多くのCDやグッズを持っていました。
ファンクラブに入会し、楽曲を楽しむだけではなく、数々のライブにも足を運んでいたそのお姿には、大きな愛情を感じました。
「宝物に囲まれてお見送りをしてあげたい。」
故人様の愛犬を迎え入れた際に大事にしていたダンボールのお家や、フーガやクラウンといった車の雑誌。
さらにはしょこたんのうちわ。
矢沢永吉さんのグッズをはじめとしたすべてが故人様の人生の一部であり、彼が愛した世界そのものでした。
皆様より一つずつお持たせいただき棺いっぱいの宝物に囲まれた故人様。
笑っているお姿や、好きなものへの愛を語るお姿や生前の故人様のすべてが、鮮明に思い出されたのではないでしょうか。
グッズのなかでCDは素材上、お棺へとお手向けするのが難しいものです。
わたくしからは手作りのCDをご用意し皆様よりお持たせいただきました。

「えいちゃんのCD聴けるね良かったね。」と故人様へ語りかけるお姿に、温かい気持ちになりました。
ご出棺の際は矢沢永吉さんの楽曲を流し、故人様と火葬場へ。
にぎやかな空間に体がリズムを刻みそうになってしまいました。
お別れは悲しいだけではありません。
故人様を偲び、故人様への愛を語りあう温かいお時間です。
故人様を愛した皆様と、宝物に囲まれたお見送り。
最後の大切なお時間 お手伝いができたこと、心より感謝申し上げます。

葬儀担当ディレクター:紺野 有那