つむぐぶろぐ

おもいでの餃子をお母様へ

2025年10月05日

この度お見送りのお手伝いをさせていただいた故人様は、料理がとっても上手なお母さんでした。

たくさんの調理法や味付けを知っていた他、喪主様が学生の頃は毎日おいしいお弁当を食べていたこと。
そして今を振り返るとおかあさんの台所に立つ後姿が日常であり、鮮明に思い出せると涙ながらにお話ししてくださいました。

お母さんの作る料理の中でじゃがいもの煮っころがしと餃子が大好きで、
「煮っころがしはあの味噌の味がちょうどよくて…!そして餃子は市販の皮でつくっているのに、餡の味が絶品で…!どんな秘密があったのかな?ほんとうに最高でした…」
と懐かしそうにお話されており、 お母さんが手際よく調理したおいしい餃子を、喪主様がバクバクと頬張り「おいしい」と笑っているお姿がすぐに想像できました。

そしてお話を聞く中で、料理上手でたくさんのおいしいを届けてくれたお母さんとのおもいではとても大切なものだと感じ つむぎからは『餃子作り』を提案させていただきました。

いつも作ってもらっていた、食べていた餃子を今度は皆様からお渡しすることで、料理を通じて「今までありがとう」という気持ちを伝えることができること

“記憶に残る思い出”をつくっていただくために…”

提案したタイミングが葬儀前日の最後の夜でした。
「今から作るんですか?!」と、とても驚かれていましたが、つむぎの想いを伝えたところ、意欲的な印象に変わりました。

料理をされない方だったので、わかりやすいように手書きレシピの作成をし、わたくしもお手伝いさせていただきました。

キッチンスペースの貸出、食材の準備など…
「何から何までありがとうございます」と感謝のお言葉をいただきました。

 
手作り餃子

 

お見送りを終えて、喪主様よりは『自分も関わった実感を持ち、最後までお見送りをできたこと』 大変感謝されました。

これから先も、料理をした時・スーパーで餃子を見た時など些細なことをきっかけでもかまいません。 お母さんを思い出し、ずっと忘れないでほしいと思います。

 

最後の大切なお時間、つむぎをお選びいただき誠にありがとうございました。

葬儀担当ディレクター:紺野 有那