先日、お葬儀のお手伝いをさせていただいた時のお話でございます。
この度ご逝去された故人様は喪主様の妹様でした。
幼少のころからは家庭の事情で疎遠になってしまったそうです、私にすこしでも出来ることはないか、おせっかいとは思いましたが考えさせていただきました。
お葬式当日、当初は故人様のお身体の状態のことを考え「献花をスタッフが代理してのお手向け」という予定でしたが 皆様の手で、直接のお別れが良いのではないかと思い、当家様にお別れ式で直接お手向けいただく事を提案をしました。 当家様からもぜひそうしたいと仰っていただきました。
私たちの理念でもある、ご遺族様に後悔のないお葬儀をしていただきたいという想いで考えておりました。
そして、お別れ式の時間です。 喪主様・ご遺族様には、故人様がいつも身に着けていたお洋服を故人様へお手向けいただきました。 そして後悔のないように言葉をかけていただきました。
その後、喪主様から、「もしわたしが亡くなった場合もお願いします」 と、笑いながら言っていただけたことがとても嬉しかったのを鮮明に覚えています。
ここで私はお葬式を滞りなく進めることができたのだなと、安心いたしました。
大切なご家族様がお見送りを行う、それこそが故人様が一番に臨んでいることなのだと改めて感じた私にとっても非常に貴重な経験をさせていただけたお葬式となりました。
この度は、大切な方のお見送りをお手伝いさせていただきまして誠にありがとうございました。

葬祭ディレクター 西 祐輝